奥只見 恋ノ岐川2010.8.13



2010年8月13日〜14日
2010年の沢のぼりは奥只見の恋ノ岐川を7月初旬に計画していたのだが、雨のため延期になっていた。
8月中旬、台風4号の発生というハプニングもあったが、結果的にはいいタイミングで通過してくれいい沢のぼりができた。

12日の夕方、車回収用のチャリを積んだT氏の車がK氏同乗で迎えに来てくれた。
今回のメンバーは、T氏、沢登り初体験にのアスリートK氏、そして私の3人である。
お盆の帰省時期に重なって渋滞を懸念していたが、たいした渋滞にもつかまらず快調に関越道を小出まで走ることができた。
小出のコンビニで朝食を調達し、恐ろしく長いトンネルだらけの奥只見シルバーライン経由で平ヶ岳登山口に着いたのは午前1時半。自転車をデポして恋ノ岐橋に着いた頃には午前2時になっていた。

13日の午前5時、川の状態を確認して遡行決定。本日の幕営地であるオボコ沢出会いに向けて出発する。

13日の行程
恋ノ岐橋0510-恋ノ岐滝0810-三角沢-オボコ沢出合1400頃

  恋ノ岐橋から沢を望む

平常時より20センチ程度増水しているが、問題なしとして遡行開始。
途中清水沢出合(右岸)にはいいテン場があった。清水沢を越えると岩魚の魚影も濃くなりいたるところで影を見ることができる。
さほど大きな滝はないが、一つ一つの滝つぼが発達している。しかし、よく見ればルートが見えてくる。直登不能なところには必ず撒き道がついてる。
  

浅瀬にいた岩魚がアタフタしながら岩陰に隠れ尻尾だけが出ているのを手で捕まえることもできた。
徐々にナメ床の多くなり、とても気持ちのいい沢歩きができる。

 恋ノ岐滝にて

三角沢を過ぎ、今日の沢は貸切かな?という雰囲気で釣りを始めた途端、単独行の人が追いついてきた。聞くと、単独行の人と6・7人のグループを追い越してきたとのこと。
オボコ沢出合直近には、小さなテン場ばいくつかあるが4人用が張れるところは限られている。
1匹も釣らないうちに釣りを中止してテン場確保に向かう。

三角沢付近からオボコ沢までは岩も大きくなり急激に高度を上げていく。
 

14時頃には2番のりでオボコ沢に到着。無事テン場確保。
雨に備えてブルーシートで屋根を作り、その下にテントを設営。
地べたがぬかるんでたため、先人が残して行ったであろう残置のシートをグランドシートの代わりにする。

夕方に釣りに出かけたが釣果なし。疲れていることもあり焚き火でもすることとする。

14日の行程
オボコ沢出合0730-台倉清水(オボコ沢源頭)0930-平ヶ岳登山口1230

夜中から雨が降ったり止んだりの繰り返し。5時過ぎにおきると結構強く降っていた。
ゆっくり朝食の準備をする。
ブルーシートで屋根が作ってあるので快適である。
雨も止んだが、当初予定していた午前中の釣りはやめにして先を急ぐこととした。
0730の出発時点では、本流は昨日よりだいぶ増水しているようである。同じく出合に泊まっていて本流遡行予定の2名も我々同様オボコ沢にエスケープすることになった(我々は、予定どおりの行動なのだが)。

出発して40分、ぐんぐん高度を上げていくとオボコ沢最大の約6mの滝が現れる。
  

今回もT氏のGPSが非常に役に立った。ありがとうございます。
源頭が近づいてくると、それまで明らかに支流と本流を見分けられたのだが、上流に向かって見て右から3:3:4程度に水流が分かれる非常に微妙な分岐が現れる。ここは、水量からは本流ではないが、沢筋の方向から真ん中を選択。これが正解。
さらに流れがほとんど無くなるところで、GPS情報から左の枯れ沢を選択。これを10数分詰めると薮こぎなしの最短コースで台倉清水へ到着。時刻は0930。2時間の沢のぼりであった。
水場経由で登山道に出る場合は、最後までまっすぐ詰めることになるようだ。しかし、今回は水場は枯れていたと言うことである。

ここから、台倉山山頂まで若干の上り下りをこなし、その後、万里の長城のようにも見える登山道を4.7km程ひたすら下っていく。


釣りは思うようにできなかったが噂にたがわぬ美しい沢であった。1点苦情を言うなら、沢の流れの端っこに薄茶色の泡が多く見られたこと。
それから、今回は、今後体力をこれ以上低下させないために、継続的に一定量の運動をしなければと痛感させられた。



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