葛根田川2008.8.21



2008年8月21日〜23日
今年の夏はかねてより行きたいと思っていた沢登に行くことになった。
行き先は、我々が沢初心者ということもあり、初級者向けと言われている岩手県の八幡平付近を水源とする葛根田川とした。
メンバーはいつものとおりT氏と私の2人である。

21日(木)
今回の移動は時間節約のため夜行バスを利用した。
浜松町を22時ちょうどに出たバスは、東北道を快調に北上する。
夜行バスには15年位前に乗ったことがあるが、そのときの記憶は揺れて寝にくかったことだ。しかし、今回のバスは違った。素晴らしく快適な移動であった。


22日(金)
盛岡の郊外で連絡バスに乗り継ぎ早朝の盛岡駅に到着。付近のコンビニで朝食を購入し電車の時間まで待つことにする。
しかし、このまま2時間近くここで待つというのも時間がもったいないということで、タクシーで葛根田川に向かうことにする。
めったに長距離客がいないせいか、それとも、田舎の人はみんな親切なのかは不明だが、我々が乗ったタクシーの運ちゃんはとってもいい感じの人であった。
また、料金は思っていたよりずっと安く約8000円であった。

さあ、岩魚釣りの桃源郷に向けて遡行開始である。


前日まで雨が降っていた関係で水量が心配だったが、川を覗いたところ問題なく遡行できそうである。
澄み渡るような青空の下、最高の気分で川の中を歩くことができた。
2時間少々で本日一番の名勝である「お函」に到着。水量が少なく左側を問題なく通過できた。


さらに2時間少々さわをつめていくと葛根田大滝である。
この滝を過ぎたあたりから、魚影が濃くなってきたような気がする。美しいナメ床の深みや沢の淀みなどに悠々と泳ぐ岩魚をたくさん見つけることができた。
午後早い時間にテン場に到着した我々は早速幕営準備済ませて釣りに出発した。
 素晴らしく整備の行き届いたテン場

結論から言うと、岩魚は至る所にいた。以前行った黒部源流の薬師沢を髣髴させる魚影の濃さだった。
どこにフライを落としても岩魚が飛び出してくるといった感じだ。ただ、良い型の岩魚はあがってこなかったが。
 テン場の前の流れ。こんな流れにもちゃんと岩魚はいた。

23日(金)
目覚めると昨日とは違って空は雲に覆われていた。まあ、予想通りといえばそうなのだが。
5時半ころテン場を後にし北の叉を経由して稜線へ向かう。
30分もたたないうちに北の叉左股出会いにつく。この滝は難なく通過。
 北の叉出会い

この後は、ナメが綺麗な区間が続く。ところどころに風呂桶のような淵も現れてくる。


途中二股を右に進むと今回の遡行最大の難所20m滝が現れた。
この滝は向かって左側を上るのだが、10m程度登ったところから先はちょっとだけスリルがあった。
とりあえず、ザイルをハーネスに取り付け同行のTさんに確保をお願いしてトラバース開始。
仮に滑落しても岩にたたきつけられる前にTさんが引っ張ってくれる(はずだ)。
 滝を見上げるT氏(中央下)

それなりの沢登り感を味わったところで、また平坦な川床を進んでいく。
川幅も小さくなり、水もほとんど流れていなくなったところで藪こぎを開始。多少は覚悟をしていたが、10分もしないうちに尾根に出てしまった。
予定では八瀬森山荘付近に出るはずだったがどうも大分関東森よりに出たみたいだ。
結果としては時間の節約につながった。
ここからは、あまり整備の行き届いたとは言いがたい登山道を大深山を目指す。途中関東森で沢装備を撤収し、ヘルメット以外は登山ルックとする。


ここから大深山、源太ヶ岳を経由して松川温泉へ向かう。
関東森から関東森分岐までは、倒木や草の生い茂ったところを無理やり進んでいく。
         大深岳山頂

源太ヶ岳から松川温泉までの道のりは粘土質の非常に滑りやすい悪路であった。温泉に着く手前数百メールのみに木道が整備されていたがとっても疲れる下
山コースであった。


 

松川温泉では「峡雲荘」という公共の宿で温泉に入ったが、この温泉が非常によかった。お湯は白くにごっておりいかにも温泉といった感じであった。
立山に登ったときもそうであったが、下山した後すぐに温泉に入れるというのは最高である。

行動計画(当初案)はこちら


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